大阪上映中です。ムービーズカフェMATERIALレポート

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大阪上映中です。
http://www.team-material.xyz/mcmt/pg43.html

さて全然知らない所で全然知らない方に上映をやって頂いているもので、これは一体どういうことなのかなあと思いまして、大阪に行ってきました。昨年12月に立ち上がったばかりのミニシアター「Movie’s cafe MATERIAL」さんです。
全席25席という小ささ!なのですが、逆にそれだからこそマイナーな映画をかけられるということらしい・・・。

支配人は長壁吾郎さんと西薗修也さん。長壁さんは劇団「演劇派Color’s」で作演出をされています。マテリアルで出てくる料理は長壁さんの手によるものです。現在の上映作品のセレクトは西薗さんが行っているとのこと。

後に詳しく書きますが、西薗修也さんは、「舟を編む」で日本アカデミー賞受賞の石井裕也監督の出世作となった長編自主制作映画「剥き出しにっぽん」の主人公のお父さん役で出演されていた方です。

経緯としては、「ネクタイを締めた百姓一揆」は中之島映画祭という映画祭に応募して落選したわけですが(簡単に言うと長すぎてイベント内で上映できない)、その映画祭で審査をされていた西薗さんの目に止まって、こちらで公開しませんかと声をかけていただいたのです。

まあそんなわけで大阪行ってきました。谷町。なんというか大都市の片隅って感じですねえ。マテリアルは駅の近くですぐわかりました。道路際に黒板が置いてあって「ネクタイを締めた百姓一揆」もちゃんと書いてあります。壁面のポスターなど眺めながら細い階段を上がっていくと、いました長壁さんと西薗さん。

 

 

谷町4丁目にある、これがマテリアル。ネクタイのタイムテーブルも出てますね。

階段にはモニターがあって予告流れてます。ネクタイ~のポスターも貼ってありました。

 

 

西薗さん。先に書いた通り、「剥き出しにっぽん」のお父さん役。なんとなくですが奇遇な感じがしました。私は当時夜明けまでという長編を撮ってTAMA NEW WAVEある視点部門で偶然一緒に上映されたので、映画を見ない私でもこの作品は観ていました。というかその当時はまだ石井監督もPFF等で評価を受ける前で、私達の上映会場はガラガラでしたが、「剥き出しにっぽん」は素晴らしい作品でしたので、これを観ただけでも来てよかったと思ったものです。あの気弱なお父さんが西薗さんだったんですね・・・

ちょっと何話していいかわからなかったので、とりあえず上映作品観ました。「HIDAMARI」。青春映画。いろいろな映画祭で受賞された作品のようです。とても丁寧に撮られていて、キャストもすごく上手いです。ネタバレ有りの短いレビュー的なことを書けば・・・
「HIDAMARI」角屋拓海監督、80分。3人の若者が、貧乏ながらも楽しく切ない共同生活を送りながら、その生活が破綻していくまでを描く。主人公と思われるミュージシャンを目指す青年、漫画家を目指す青年、その2人を応援する青年が主要登場人物。オーソドックスな青春映画ではあるのだが、甘酸っぱい映画ではなくて、最後まで観た時にとても悲しい、取り返しのつかない何かを失ったような感情が湧いてくる。一つのリアルが夢を見るものの前に立ちはだかる。なぜこんなに悲しいのか。この映画では、主人公たちが次のステップに進めない。それはこの共同生活が無意味なものだったからではなくて、ギリギリのところで輝いていて、抱きしめたいものではあるのだけれども、過ぎ去った後に余力を残せないほどに全てを注いでいたからなのではないかと思う。だからこの映画的な視点~語り手(=作り手か?)がまだ青春の中にいる~では、そこの破綻が目の前すぎて振り返るとガツンとぶつかってしまう、そんな映画。

普通の青春映画ではないんですね。うーんとしばらく唸って、次も観ることにしました。

「煩悩ジャッジ」2017年劇場公開作品。岡田浩祥監督、114分。お寺を舞台にした遺産や後継者を巡るような感じの群像劇。竜雷太さんが出てます。えー、始まってスグ、「あ、これやばいなー」と感じさせる作風。撮影や編集は雑だし、役者は魅力的じゃないし、展開もあんまり意味がわからないし。少し寝ました。が・・・。その魅力的じゃないキャスト達の、「俺達は魅力的じゃないからこそ他のやつよりギリギリ踏ん張って生きてるんだ」という感じにだんだん飲まれる。特に重要人物である副住職。あからさまな性格の悪さと副住職という職業が物語の混沌に拍車をかける。さて物語。副住職が、借金やトラブルを抱えたしょうもない人間たちを、高給で寺に連れてくる。どいつもこいつも魅力がないので、なんのために連れてきてるんだか全然わからない。で、実はこの連中、全員兄弟なんですね。え?!マジで?全然そんな感じちゃうし、なんの伏線もなかったやん!と関西弁で突っ込みたくなります。でもそんなの平気なんですね、物語は観客である私を置き去りにしてゴリゴリ進んでいきます。副住職は、この兄弟たちが嫌いです。この兄弟たち、住職の隠し子たちだったんですね。で、そのことはみんな知らないで共同生活を送っているんですが、知らせないつもりだったらしいのに、最初から知らされてるやつとか、あとちゃんとやればバレないのに明らかに副住職の手落ちでバレたりしたやつとかいて、まあそのへんもえ?!とかは?!とかそんなの置き去りで進みます。とにかく、住職を父親のように慕っていた副住職は、この隠し子たちを立ち直らせようと住職が画策したことが気に入らなくてしょーがないわけです。なので、住職の意向を汲んでみんなを立ち直らせようとしているふりをしながら、実は全員の仲をひたすら引き裂きます。色仕掛けや(笑)、なんかわけのわからないバレバレな方法で。で、そのうち主人公の女(=脚本家だそうです、兄弟のうちの一人)と対立していくのですが。
ま、これ以上書くと長くなるので、観てください。え?!とかあれ?!とか思いながら笑うしか無い。そして私達を置き去りにしながら、言いたいことをガンガン言いつつ、そのへんはどうでもいいのかなと思うようなエンタテイメント性の中で終わっていく。そんな映画です。

 これが「煩悩ジャッジ」です。個人的には爆笑の連続でした。この左側の美人じゃない女優さん(失礼)が脚本も書かれたそうで。なんというかすごい人です。監督さんはニヤニヤしながら撮ってるんだろうなあ・・・。

2本観ました。言えることは「面白い映画をセレクトしてある」ということですね。集客力のある映画じゃなくて、面白い映画をセレクトしてるのです。逆に言うと集客力はない・・・。えーまあとにかく普通の映画じゃないので、観終わった後、「これってさあ!?」って言いたくなるような映画。

長壁さんも、西薗さんも、そういう空間を作りたいのだそうです。映画を見終わって、この映画って、って語り合える空間に、マテリアルの小ささがちょうど良いのだと。そう言っていました。

長くなりました、で、「ネクタイを締めた百姓一揆」もこんな面白い映画と同時に上映されて良かった!!!!とこれは心底思いました。だって面白いってことでしょ?!嬉しいですよね。

   

この日の最終上映作品が「ネクタイを締めた百姓一揆」です。音も良いしスペースの割に大きめのスクリーンで良い環境で上映して頂いて感謝です。大阪の、全然駅のことを知らない方々にも、ちゃんと伝わりました。上映終了後は撮影部の豊岡さんも来て、お客様からいろいろと質問も頂きましたので長々ご説明させて頂きました。西薗さんが、「ラストを観た時に、この映画はこいつ(ソガワ=小野さん)やったんやと思った、駅が出来るということはこんなんなんやと」とおっしゃってました、門真の映画祭でもご覧になった女性の方にそんなようなことを言われましたが。駅を作るということは、たくさんの人達に影響を与えているんですよね。その象徴として、駅を夢物語として鼻で笑っていたソガワが・・・まあそんな意図がしっかり伝わってとても嬉しかったです。

  
そんな西薗さんのお気に入り。イシカワ(=佐藤咲)。男たちを支える古き良き日本の女性像、一つ一つの動作が美しい。ソガワ(=小野智明)。こいつがただの素人やったら役者なんかやめますわとのこと。他、とにかく「地元の役者さんたちのナチュラルな演技にやられた」とのことでした。もちろんキャストだけではなく、スタッフも含め、地元の有志が・・・。コンコンと説明してきましたよ。みんなびっくり。知る人ぞ知る西薗修也さんが認めてくれた演技ですのでこれは胸張ってよいでしょ。

朝までお付き合いの覚悟でいらっしゃったとのことで、一応宿は取っていたのですが話が広範囲に及んで結局朝まででした、ありがとうございましたお疲れ様でしたとっても面白かったです。

個人的には真剣に作品の中身について語るという場面がなかなかないので、今回とても楽しい時間を過ごさせてもらいました。

オーナーの長壁さんが言いました。「花巻がどんな街なのか、とても行ってみたくなった」。

始発が動く頃、宿である「チャリンコホステル大阪」に行きました。一泊2000円ちょっとかな。いい宿ですので、マテリアルに行く皆さんにおすすめしておきますね。

  

チャリンコホステル大阪。2000円ちょいで泊まれる割に良かったですよ。日本人は私以外いなかったですけどね・・・

 

大阪上映、来月も続きます。

 

完全な余談なんですけどねー、たこ焼きミュージアムって評判が良いみたいだったので行こうと思って、ユニバーサルシティ駅に着いてから、たこ焼きミュージアムでたこ焼き食べるまでになぜか40分かかったって言ったら大阪の人は仰天するでしょうね。

だって何も書いてないんですよ、わかりませんって。

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