2018年1月20日
から shinhana-eiga
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この映画の製作を振り返って~監督から 10

第10回 全くの余談ですけど私は映画ほぼ観ないんですよ。映画だけじゃなくて、演劇もテレビドラマも観ません。経験的に時間に拘束される割に得られるものが少ない場合が多かったからです。運良くいい作品を観た時は大喜びですけど宣伝文句は嘘が多くて大体は自爆。

映画は観ている人の時間を食うんですよ。字面のように飛ばし読みも出来ないし、雰囲気的に途中退場も出来ない。あるいは最後は面白いんだろって、どこかで期待してるから退場しないのかも。でも今まで、途中までつまらなくて最後で突然面白くなったって作品は無かったので、最後面白く出来る人は途中も面白く出来るんでしょうね。

そうそう、だから観た時に少なくともその時間以上の何かを得られたと思ってもらえるものを作りたいんですよ。

2018年1月19日
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この映画の製作を振り返って~監督から 9

第9回 そういう映画、つまり群像劇です。群像劇になると映画は、ちょっとわかりにくくはなります。「主人公がいつどこそこでこうしたらこうなった」的なストーリーテリングのメインストリームからは外れてしまう。一般的な意味での劇作の手法としてはそんなに特別じゃないですけど、町の人が活躍して困難を解決してハッピー、みたいな町おこし映画的スタイルからはちょっと離れるかな。

なお、これは私が花巻市民でないからということでもありません。この映画の題材が、面で描いていくことが最も本質を伝えるにふさわしい事象だからです。

2018年1月19日
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この映画の製作を振り返って~監督から 8

第8回 そのような駅であるから、映画もそのようにしたい。というよりは、この映画の根幹となるテーマ「街作り」に本当に必要な考え方とは、わかりやすい少人数のヒーローの武勇伝にあるのではなくて、大きなことを行うには時間がかかり、時代の波に翻弄されながら、その間に多くの人が、様々な関わりをして、物事が動くのではないか。それを、駅が私に教えてくれたわけです。だから、そういう映画にしたかった。その方が本質に近いわけですから。

2018年1月19日
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この映画の製作を振り返って~監督から 7

第7回 そういったことをしばらく続け、朧気ながらわかったこと。そもそも現在花巻市内で言われている新駅設置にまつわる話は根本的に違う、駅前の地主の方々がどうこうでは計画段階では国鉄は動じません。また設置当時の見解もやや偏っているというか、設置に至るには各地域・各団体の事情、時代の流れなどが、お預かりした原作や資料よりは大きく影響したと思われること。

それと意外だったのが、国鉄になんとか取り付けた約束の中で、新駅は札幌開通時点での夜間停車駅として設置となるはずだったという事実。

つまり、2018年の今に至っても、まだ出来ていないわけですね本来は。その後諸事情から発生した千載一遇のチャンスを、それまでの努力を元に掴んだのが「新花巻駅」だったわけです。

2018年1月19日
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この映画の製作を振り返って~監督から 6

第6回 とは言え、それらはそれぞれの立場からの断片的な話なのですね。また当事者の中でも中心的な立場の方々は、お亡くなりになられている方が大半ですので、どうしても周辺の話、スピンオフ的な話が多くなる。それらを資料と照らし合わせ、中心的な出来事を別な角度から再構築していく必要があります。また、当然といえば当然ですが、花巻の方の話は大部分は花巻を中心に考えたものになる。全体を把握するのに少し時間がかかりました。

2018年1月19日
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この映画の製作を振り返って~監督から 5

第5回 そもそも足りないピースが何なのか。その時代を知らない私には、それがまずわかりません。とにかく資料集めと当時のことを知る方々への取材を当時の準備委員会にお願いしました。

特に資料では市で編纂したと思われる「耐雪花清」が散文的で資料としてはよかった。時系列でないのでわかりにくいですが、辞書的に活用することが出来ました。また企画者にいろいろ紹介してもらい「新花巻駅物語り」の著者にも何度も話を聞きに行きましたし、それ以外の方にも多数お話を伺いました。中でも地権者の中心人物の話は、もう齢90近いかと思われ聞き取りが難解でしたが非常に興味深いものでした。他、当時市役所の方でプロジェクトに関わっていた方々のお話や、青年会議所にいらした方のお話は、コメディタッチで上手に説明してくれて聞いているだけでも面白かった。

2018年1月19日
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この映画の製作を振り返って~監督から 4

第4回 映画化するにあたり、私がお預かりした駅設置に関する本は、大変面白かったのですが、同時に内容に不明な点があった。花巻の人達が立ち上がり困難を乗り越え請願駅を作った。端的に言えばそのような内容で、新花巻駅前の石碑にもそのようなことが刻まれています。しかし、きっかけはわかるが、大事な所が少し飛んでいる。駅設置に至るには、いくつかのピースが足りないのではないか。まあ他の理由もあるのですが、取材や資料集めから始めることにしました。

まあ、なんでもそうですけど、裏が面白いわけですよ。

2018年1月19日
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この映画の製作を振り返って~監督から 3

第3回 さてどうやら映画製作がわかる者が来たということで映画製作の準備委員会のようなものが立ち上がったんですかね。当時は私が主導でやっていなかったので詳しくはわからないのですが、人がわらわらと集まってきました。そのメンバーもやはりほとんどが、請願駅であったことを知りませんでした。知らなかった、だからこそみんな興味を持ったのではないかと思います。企画書の方は、どうやら有名監督さんには全て断られたか無視されたようでした。まあ予算もないのに当たり前だとは思いますけども。そういったことで結局私に監督の依頼が来ました。

2018年1月19日
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この映画の製作を振り返って~監督から 2

第2回 企画者に会ってみると、彼は東和町の図書館で読んだ渡辺勤著「新花巻駅物語り」に強くインスパイアされたとのこと。当時国内でも有数のヒット作を飛ばすような有名監督含めて、企画書をあちこち送りつけているようでしたが、そういった行動自体がちょっと面白く感じられ、私は彼自身にも興味を持ちました。まあ後に仲違いするのですが、当時は熱い感じでしたね。内容的にも興味深いし、商業映画として製作されるなら、私たちはお手伝いでもしましょうかと伝えました。

2018年1月19日
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この映画の製作を振り返って~監督から 1

年も明け、少し実行委員会内部も変わりました。私もこの映画のことを、ポツリポツリと語っていきますか。連載形式で、内容的にはあっちこっち飛んだり断片的になるかもしれませんけれど、読み終わった時に全体像がおぼろげに伝わるような形にしたいと思いますのでよろしくお願いします。

 

第1回 まずは、「東北新幹線新花巻駅は、地域住民による請願駅である」という事実。当時、私は岩手県に戻ってきてNorth UP riversideapartmentという映画製作団体を立ち上げて活動していたのですが、そこに企画書が届きました。それは新幹線の新花巻駅が請願駅であるので、ぜひその件を映画化したいという内容のものでした。なるほど、新幹線の駅を作る話となると面白いかもしれない。そもそも新幹線の駅が請願駅だったことが意外で、私も興味を持ちました。