2018年2月9日
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この映画の製作を振り返って~監督から 30

第30回 キャスト。ある一面からの極論なのですが、演技というのは、ある範囲では私は誰でも出来るものだと思っています。日常生活において、どんな人でも自分を演じているからです。ですのでとにかく人の足りなかった今回、来てくれた方の力を信じて未経験でもやれる限りやって頂きました。

とはいえそれは、あくまで演じるキャラクターが自分に近い場合です。それが、ある範囲、ということですが。だから比較的マッチしたキャスティングにすること、そして彼らが現場で気負わずポテンシャルを出せるようにするのがこちらの主な仕事です。細かいことも結構言いますが、ほぼどなたも細かいことまで対応してきました。

お金のない現場でクオリティを上げるのに一番コストパフォーマンスが高いのは演技の質を上げることだと思う。だから何度でも撮ります。

2018年2月8日
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この映画の製作を振り返って~監督から 29

第29回 ところで。私はふだんから撮影する時は経験不問でキャストを募集していますが、その場合そんなに多くの条件はありません。でもこれだけは、どうしても守って欲しいことがあるのです。というかこれが守れない人は撮りませんよ!!これです。

「撮り終わるまで生きていること」

だって、撮り終わる前にいなくなっちゃうと、代役が利かないのが映画ですからね。出演するということは、その瞬間自分だけの体ではなくなるのです。いわば映画製作チーム全体の共有財産です。今回のような長期撮影、しかも中高年のキャストが多いと、特に気になります。冗談半分、でも半分は本気で心配でした。頼むから途中で病気にならないで~。交通事故もダメです。

これ、私もそうですけど、キャストの手配の担当者は多分身にしみて感じていたと思いますね。

2018年2月7日
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この映画の製作を振り返って~監督から 28

第28回 今はもう撮れないような場所もありました。上町のれじゃ丸さんでの撮影など感慨深いですね。クランクイン直後は製作スタッフには慣れないことだらけでバタバタしたものの、みんな本当に全力で取り組み、撮影は進んでいきました。

一方で。今度は別の問題がありまして、この映画は14年間の物語ですから、当然季節も様々出てきます。特に問題になるのが屋外の雪のシーンです。雪のシーンは冬に撮るしか無い。雪が出てくるのは主に矢沢地区のシーンです。市民会議を撮影しながら、急ピッチで矢沢地区のキャスト候補を探さなければなりません。

2018年2月6日
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この映画の製作を振り返って~監督から 27

第27回 ところでクランクイン直後、ちょっと私が感心したエピソードがあります。野球場での撮影があり、周囲の田んぼで、設定した季節にも時代にも存在しないコンバインによる稲刈が始まってしまった。映像は映らないよう撮ることは出来ますが、音は無理です。でも稲刈は刈る順番があるし、機械や人員も時間で動いています。私達のほうが勝手に撮影していることですから、どうにもなりません。

と、私が思っていたら、録音部と制作部とが動いて、稲刈をしている人に相談しに行っていた。これは実は素人集団としてあまり見られない光景です。なぜなら、そこには軋轢が予想されるからで、これが私に言われたならともかく、撮影初めての素人録音部と素人制作部が、自分達で問題を察知し、解決に向けて動いた。結果としては確かどうにもならなかったように思うのですが、印象に残る出来事でした。

2018年2月5日
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この映画の製作を振り返って~監督から 26

第26回 それはそれとして、予定より若い人が多かったおかげで、新しい登場人物が物語に良い変化をもたらしてくれたこともありました。だから、人が足りなかったのも悪いことばかりではないんですね。関わった全員の影響で、映画は変化していくのです。

とは言え足りないのは足りないので、まずは撮れるところから撮っていくということで、クランクインしました。主要キャストはそれなりに固まっていましたので、市民会議のメンバーが出るシーンを中心に、ロケ地が借りられるところから・・・。

2014年の9月末頃でした。

2018年2月4日
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この映画の製作を振り返って~監督から 25

第25回 さてそちらはそれなりに進行しましたが、困ったのは結局のところキャストが全く足りていない、ということでした。クランクイン前に30人位いたんですかね、それでも足りません。これ以上、集まるまで待っていることは出来ない。なぜならそれをやると、今集まっている人が必ず待てず減っていくからです。

そもそも映画の中の役は50代が中心で偏っており、少々人数がいてもそこから外れていればうまく活かせない。それに、集まった人の自由になる時間の量も様々です。主要なキャストはどうしても時間が必要になります。一応、ある程度脚本は柔軟性を持って書き進めてはいたのですが、イン直前にさらに設定変更も必要にはなりました。

2018年2月3日
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この映画の製作を振り返って~監督から 24

第24回 そんな中で、私では基本的なことすら伝えられないことが1つありました。メイクです。今回の映画で演出部、制作部、撮影部、録音部、照明部を置きましたが、他に明らかに必要になりそうなのがメイクでした。しかし、メイクは私は仕事でも趣味でもやったことがありませんし、男ですので仕組みもわかりません。すると実行委員の女の子が1人、仕事でメイクをやっている方を連れてきてくれました。短い説明をしました。長期撮影になること、ほぼボランティアになること、ほぼ毎回必要になること・・・。何か少し考えて、引き受けてくれました。その人が知り合いに声をかけて作ったメイクチームは、最後まで活躍しました。

2018年2月2日
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この映画の製作を振り返って~監督から 23

第23回 昨日まで映画のえの字も知らない一般の人が、突如として録音部だの照明部だの制作部だのとやるわけですから、ある程度の理解・練習が必要です。スタッフのリハーサルが必要ということです。時間がありませんので基礎知識はA4の用紙に1ページでさっさと済ませて、あとは実地訓練あるのみです。せめて核になる人物だけでもここで出てこなければ、クランクインはちょっと、出来ません。

これはとにかく機材系は機材に触ってもらい、そうでない部署は仕組みを理解してもらって、期間内に出来る部分はやりました。あくまで限定的なものであとは現場で修正していくしか無いでしょう。後に書きますが、インした後の彼らは自分たちで勝手にどんどん成長していきました。

2018年2月1日
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この映画の製作を振り返って~監督から 22

第22回 もう1つのことというのは、スタッフとしての講習会です。スタッフとしてのというのは、何しろキャストもスタッフも全く足りませんので、全員がスタッフ兼キャストということです。基本は全員素人ですので、まずは映画製作を行うに当たり最低限どういった部署が必要か、それからその部署では何をするか、そういったことの説明と、実際に例えば機材を扱うような部署の場合、その機材の使い方ですね。

2018年1月31日
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この映画の製作を振り返って~監督から 21

第21回 オーディションを行えば少しは来るかな―、と思いましたが、本当に少ししか来ませんでした・・・。気付かれていないのか、怪しいものだと思われているのか、あるいはハードルが高く感じるのか、あるいはどこかで誰かに言われたように、そんなやり方で映画なんて出来るはずがないと思われているのか。でも、メンバーの中にこのオーディションに知人を何人も呼んでくれた人がいて、来てくれた中の一人が後に大役を引き受けてくれました。

たくさんの中から選ぶのが普通のオーディション。これは普通じゃないので、来たら全員採用です。いずれ、オーディション終了後も人は募集し続けました。と同時に、クランクインするためにもう1つのことも本格化してきます。